黄賓虹の作品
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近代中国の画家。名は質、字を樸存・樸人、号に予向・虹廬・虹叟。浙江省金華の人。幼時から勉学の傍ら、絵画・篆刻を学び、6歳の時には山水画を模写して父や師を驚かせたという。22歳になると楊州の両准塩運司署の役人となったが、彼の画才を認めた上司が好きなよう勉強させたので、この時期に多くの古画を見た。しかし1年余りで役人をやめ、その後は上海、北京、杭州などの美術学校で教員を務めたのち、やがて出版社で編集に携わり数多くの美術書刊行に尽力する。この編集職を退いた後は、芸術専門学校の教授職に就き、新中国建設後には中国美術家協会理事など数々の要職に就いた。山水画で広く知られる画家だが、その画風は宋・元の画法を取り入れながら、李流芳・程邃・程正に大きく影響を受 け、既存の山水画を近代的な風景画に昇化させたと称讃されている。また詩に巧みで、書法に通じ、金石文に精通し篆刻を良くしたと伝えられている。