女性のお客様が春画をお持ちになりました。
お父様の遺品で、ずっと箪笥の奥に眠っていたそうです。
誰が描いたか分からないないし、ボロボロなんです、
と申し訳なさそうに袋から取り出したそれは、
歌麿の春画でした。
春画の出版は幕府から禁じられていたため、浮世絵師は隠し落款や隠名を使っていました。
絵師を調べるには隠し落款を探したり、顔や画題がヒントになります。
お持ちいただいた作品は、
残念ながら三冊揃の1冊のみでしたので、
もし3冊揃っていたらさらに高く買い取ることができたと思います。
でもお客様には大変喜んでいただけました。
恥ずかしいから捨てようと思っていたそうです。
貴重な作品、買い取ることができて本当に良かったです。
次の世代へ大切に引き継いでいきます。
ご来店ありがとうございました。