私どもでは、日本画材で描かれた本画はもちろん、リトグラフ・シルクスクリーンもどちらも高額評価の上でお買取させていただきますので、まずご相談下さい。
片岡球子
かたおかたまこ北海道札幌で醸造業を営む両親のもとに生まれる。初め女医を目指すが、高等女学校卒業間近のある日、親友の一言がきっかけで絵描きになる決意をする。上京して、吉村忠夫に師事し女子美術専門学校を卒業。1946年以降は安田靫彦に師事。院展を始め数々の受賞に輝き、各地で個展を開催。また母校の女子美術大学で後進の指導にもあたるなど多方面で活躍。1966(昭和41)年より『面構えシリーズ』をライフワークとし、始め将軍や武将を描くが、葛飾北斎など浮世絵師をその主なモチーフとするようになる。他にも富士山のシリーズが知られている。1982年日本芸術院会員。1986年文化功労者、1989年文化勲章受章。2008年神奈川県藤沢市内の病院で103歳で逝去。
片岡球子の高く売れる図柄
一般的に美術品は、同じ作家でも描いてある図柄によって、評価が大きく変わります。やはりその作家の代表的なモチーフ、人気のテーマを描いた作品のほうが評価額も高いものです。片岡球子先生の場合は、最も人気が高いのは、堂々たる富士山を描いた作品。「富士を描くにも、山と一体になろうとし、山の生命を感じて、生き物としての富士を描く」そこに自分の生命を通わせるからこそ、球子先生の富士は、他の誰にもない迫力を感じる作品になるといわれています。
また、「面構シリーズ」と呼ばれる、人物画の連作も有名です。
舞台上の歌舞伎役者や舞楽を舞う楽人、歴史上の人物に生命を吹きこんだ描き方をしたのが特徴です。
晩年は、球子先生が特に強い共感を寄せたと言われる浮世絵師たちの作品。「近年は、江戸時代の浮世絵師を好んで取り上げていますが、私も絵描きですし、絵描きであった彼らをわたしは尊敬する人物として描いています・・・」束縛を受けない自由な浮世絵師に自身の思いをこめた作風が人気の理由と思われます。
リトグラフも買取可能です!
シルクスクリーンやリトグラフの版画作品も高い評価額でお答えしています。人物やひまわりなど花のモチーフの物も多く販売されてきましたが、やはり「富士」のモチーフ、もっと言えば”赤”の富士は最も人気が高い図柄です。
片岡球子先生の場合、富士山を描いた日本画の作品を手に入れるのが非常に難しいので、せめてリトグラフでも飾りたいという需要が多く、特に「赤富士」のモチーフがたくさん刷られました。他の日本画家の同じような図柄で比較してもかなり評価が高いことがあります。
シミや絵の具のワレと査定評価への影響について
片岡球子先生の作品は、厚塗りの作品が多いので、評価の際は、必ずコンディションを確認させていただいております。
絵の具のワレや変色、シミがないか、本紙が太陽光などでヤケていないかなど、本画・版画を問わず、確認する箇所は決まっています。
既に50年以上経過する作品などもあるので、多少の経年劣化は査定には影響しませんが、中には思いもよらない状態の作品もあります。
〈厚塗りの作品に起こりやすい現象〉
球子先生特有の厚塗りの手法は、迫力ある力強い効果をもたらします。一方で、保存状況等により、紙と絵の具の収縮のバランスが崩れて、「パチン!」と真っ二つに紙が破れるように裂けてしまった作品を何点か扱った事があります。
他にも日本画の横山操先生の作品も、厚塗りの手法であったので、同じように収縮のバランスが崩れて絵の具が割れることがありました。
あまり神経質になる必要はないと思いますが、湿度の多い場所での保管や、高温、直射日光を避けて展示するなどの最低限の工夫が必要です。
また、万が一、絵の具のワレやシミなどが発生しても、専門の修復家により治すことが可能です。
時間が経つとシミやカビが絵の具を食べてしまいますので、できるだけ早く修復することをお勧めしています。
鑑定書について
片岡球子先生の現在の所定鑑定機関は、全国の美術商の協同組合である東京美術倶楽部の「東美評価機構」にて、毎月1回鑑定・登録を行っています。
鑑定に出す前に作品を拝見して様々なアドバイスも行っています。もし鑑定が通らない場合でも鑑定費用が数万円かかるので、出す出さないも含めて丁寧にご相談に応じています。鑑定書取得の手続き代行もいたしますので、お気軽にご相談ください。
片岡球子の鑑定機関:東美評価機構
額と査定評価額について
通常、額そのものは査定評価額の対象にはなりません。ただし、額の裏に作家のサインと作品名が書かれ、印が押された「共シール」が貼ってあれば、片岡球子先生の作品を高く評価する上で大変重要な要素です。額の裏にこの「共シール」が貼られていましたら、こちらの写真も忘れずにお送りください。
片岡球子先生の作品の多くは、東京赤坂にある「岡村多聞堂」の額縁が使われています。
鈍い金色の縁でマットの部分に更紗裂を貼った多聞堂さん独自の落ち着いたデザインで、力強いタッチの球子作品とよく合っています。真贋を見分ける確証にはなりませんが、片岡球子先生の作品(特に晩年にえがかれたもの)でこの多聞堂さんの額に入っていない作品は、どことなく違和感があったりします。
余談になりますが、日本画の世界では、作家にお出入りする表具屋さんや額屋さんが決まっている場合が多く、文化勲章を受章した日本画作家さんは、この多聞堂さんの額がよく使われてきました。
他にも、画材(絵絹や雲肌麻紙)、天然の膠や顔料、シールに使われた紙、落款の墨の色、朱肉の赤など当時から一流の作家たちが使っていたものは、やはり一流のもので、墨の照り具合も一般的な墨と比べると風合いが異なります。
私どもも普段から本物の作品を見ることで目を養い、細かな部分もよく見ることで真贋の判断に役立てたりしています。
片岡球子の代表作
絵画骨董買取プロにぜひご相談下さい
絵画骨董買取プロ・秋華洞社長の田中です。弊社は親子三代80年の買取実績があります。まずはお気軽に電話下さい。(メール、LINE、お手紙でも勿論OK)
大事な美術品のお取引には一生お付き合いのできる信頼できる画廊をお選び下さい。
もし片岡球子の作品をお持ちでしたら、ぜひ絵画骨董買取プロby秋華洞にご相談下さい。
お客様の心に寄り添い、丁寧に対応いたします。